□第四話「天変地異よりも」

 なんだかんだ言ってここで死ぬにはまだ早い、三蔵一行が村に戻ると
しばらく遅れてだが悟浄も姿を現した。
 生きているのが不思議なほどの怪我……でもしていればまた嫌が応に
も話の盛り上がるところだが、あくまでこれはギャグだ!そんなことに
は成り様が無い。なんだかボロボロの有様ではあるが、悟浄はいたって
ピンピンしていた。
 三蔵たちは村の民家のひとつの客室に泊めてもらっている。
「てっめえら、置いてくか!?早々に仲間を見捨てるか!?」
 文句のひとつやふたつやみっつを叫べるくらいには元気だった。
 これにたいして真っ先に口を……どころか、銃弾のひとつやふたつや
みっつで返しそうな三蔵は静かに読んでいた新聞を下ろした。
「……悪かったな。」
「は?」
 悟浄は思わず反応が遅れた。三蔵はまた新聞を上げながら続ける。
「どうした?」
「い、いや……。」
 むしろ恐ろしくなった悟浄はそれ以上何も聞けなかった。
 その袖をぐい、と悟空が引いた。
「悟浄、遅かったから晩飯まだだろ?俺ちゃんと残しといたから、食っ
て来いよ。」
 悟浄は今度こそ言葉を失った。
 悟空は目を丸くする。
「どうしたんだよ?まだ下にあるからさ、ホラ。あ、ひとりでくうのさ
みしいもんな、俺付き合うよ、いこ!!」
「あ、ああ……。」
 こうして悟空は半ば無理矢理悟浄の手を引いて部屋を出て行った。
 すると、それまで静かに荷物の点検をしていた八戒が口を開いた。
「三蔵までよく協力してくれましたね。」
 ばさり、と新聞が鳴る。
「ここでヤツを失うわけにはいかんからな。」
 ふ、と八戒は不敵な笑みを漏らす。
「大事な毒見役ですからね……。」
 そう、彼らは悟浄を有益な先行要員と考えたのだ。危険な場所に入る
のはこれからも彼の役目となりそうだった……。

 さあ、洞窟の制覇はなるか、悟浄の身はもつのか!?世界の平和を守
るため、なんかもうどうでもいいけど、つづく!!

□今日の戦闘

 (それは、三蔵一行が再び例の洞窟に向かう途中でのことだった。)

ムライムがあらわれた!
ムライムたちはいきなりおそいかかってきた!
ムライムAの攻撃!
三蔵は悟浄をかばった!三蔵は5のダメージ!
悟浄は面食らった!
「なにやってんだよ、新手のいやがらせかよ!?」
悟浄は混乱している!
ムライムBの攻撃!悟空は2のダメージ!
ムライムCの攻撃!悟空はひらりと身をかわした!

三蔵の攻撃!改心の一撃!
ムライムCは7のダメージ!ムライムCをやっつけた!
悟浄は面食らった!
「たまには当たるじゃんか、なんか不吉だなオイ!」
「うるさい、無駄弾撃たせたいか!?」
ムライムBの攻撃!
八戒は悟浄をかばった!八戒は4のダメージ!
悟浄はもう驚きが止まらない!
「だからなんなんだよ、テメェら不気味なんだよ!」
「失礼な言いようですねえ、うるわしきかばいあいの精神に対して。」
八戒は微笑んだ!悟浄は混乱している!
悟空の攻撃!
ムライムBに6のダメージ!ムライムBをやっつけた!
悟浄は世にも不思議なおどりをおどろうとした!
だが悟空に取り押さえられた!
「なにすんだよ、テメェ、邪魔すんな何考えてんだよ!?」
「だって悟浄に余分な体力使わすなって!」
「はぁ!?」
「そうです、いいですよ悟空。」
八戒は呪文を唱えた!激しい炎がムライムBをつつむ!
ムライムBに9のダメージ!ムライムBをやっつけた!

ムライムたちをやっつけた!
三蔵たちはそれぞれ3Gと6の経験値を手に入れた!

「一体、なんだってんだよテメェら!?」
「フン、怪我は無いか、悟浄?」
「―……はあッ!?なんか悪いモンでも食ったか三蔵!?」
「本当に大丈夫ですか、悟浄。悪いところがあればすぐ言ってくださいね、
早めにヒーリングした方がいいですから。」
「なんなんだよ、気味悪ィッ!!」
「ハラ減ってない?オレ、今朝のパン少し残してるけど食う?」
「っらね―よ、だからなんなんだよ、一体よ!?」
 八戒がぽんと悟浄の肩を叩いた。
 三蔵も逆の肩を捕らえ静かに告げる。
「テメェには洞窟の偵察という重要な役目があるからな。」
「それまでは大事にしなきゃってみんなで決めたんだ!」
 悟空もとどめの笑顔で宣言した。
「そういうことですから。ダンジョンについたらよろしくお願いします
ね。」
 うれしくない、ちっともうれしくない……!今日も心で涙する沙悟浄で
あった。