悟空「ん?何だコレ?」
(小さい金属製のものを拾い上げる。)
悟浄「貸してみー。……な、バッ、オメーコレ、
八戒の制御装置
じゃねえか!!なんでこんなとこにあるんだよ!!(蒼白)」
悟空「マジで!?どうしよう!?(蒼白)」
悟浄「知るかよ!こうなりゃ逃げるしか!!」
(左右を伺う)
悟空「あわわわわわわわ」
悟浄「俺らが荷物持ちに行かなかったからキレてんのか?そうなのか?」
悟空「そんなことでー!!」
悟浄「そんなことでも深い事情でもなんでもこの際関係無ェよ!」
悟空「どーしーよー!!」
―バサリ(新聞をたたむ)
三蔵「何二人で血相変えてんだ?」
悟空「だから!八戒の制御装置がここにあんだって!」
悟浄「てことは外れてるんだって!オメーこそ何落ち着いてんだよ!」
三蔵「デカイ声でわめかなくても聞こえてんだよ。いざとなったら3対1じゃねーか。どうにかなるだろ。いちいち騒いでんじゃねェよ。」
―バサ(再び新聞を広げる)
悟浄「……。」
悟空「……そうか、
三蔵は見たこと無い
んだよ……だからだよ……。」
悟浄「そーか、知らねェからあんなヨユーブッこいてられるんだな……
かわいそうに……
分かった、俺らだけでも逃げよう、そうしよう。」
悟空「そうだな、三蔵はテコでも動く気無いだろうしな……
今後の為にも一回見といた方がいい
もんな。」
悟浄「だべ?」
―バサ(新聞をたたむ)
三蔵「……ちょっと待て。
そんなにスゴイのか?
そうなのか?」
悟浄「すごいって言うか……
オメーに逆らっても八戒にだけは逆らわないようにしよう
とは決意したな。だな。それ以外にどう表現していいか……(目を逸らしがちに)。」
悟空「俺も
ツマミ食いはほどほどにしよう
とは思ったよな。敵に回しちゃいけないヤツってのはあーゆーのだよな。」
悟浄「そうだな……ま、分かんねーんなら一回体験しとけばいいって。それがいちばん分かるって。一回見といて損はな……いや十分あるけどよ……。」
悟空「ちょっとしたトラウマになるのは覚悟した方がいいけどさ……。」
三蔵「……。」
悟浄「じゃあな、俺らは行くからな。」
三蔵「イヤ、ちょッ……待て、俺も行く!」
悟空「!」(戸口で立ち止まる)
みなさんで何の御相談ですか……?
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